インドのお米 バスマティライス
バスマティライスは一見すると他のお米と変わらないように見えます。しかし、炊き上がったバスマティを嗅いでみると大きな違いに気づきます。炊いた時にバスマティはポップコーンのような独特な香りがすると言われています。部屋の隅々にまで香りが行き渡ります。
ヒンディー語で「バスマティ」という言葉は「香りがいっぱい」「香り高い」という意味です。バスマティ米は、インド原産のお米でいくつかの国では「香りの女王」と呼ばれています。
バスマティライスの歴史
バスマティ米は、インドとパキスタンが原産です。考古学者はインドのウダイプール近郊で紀元前2000~1600年頃の長粒種の米を発見しています。これが、現在のバスマティ米の祖先ではないかと考えられています。
バスマティ米は、世界の供給量の2/3をインドが占めています。バスマティ米は、ヒマラヤ山脈の麓で何千年も前から栽培されてきました。現在、バスマティライスはインド料理の主食として世界中で親しまれています。
豊かなナッツのような味わいと独特の美味しい香りで有名なバスマティ米は、世界中のレシピで使われておりバスマティ米の豊かな味を認識するには舌の肥えた人でなければならないと言われ、専門家は香りで判断できるのだそうです。
2種類のバスマティライス
バスマティライスには、白米と玄米の2種類があります。
・白色のバスマティライス:コメの胚芽、ふすま、籾を取り除いたもの(白米)
・茶色のバスマティライス:籾殻だけを取り除いたもの(玄米)
どちらもナッツのような味と独特の香りがします。どちらのタイプも、美味しく健康的な食生活を実現します。
どちらのバスマティライスも、以下のような健康上の利点があります。
バスマティライスの効能
糖尿病(Diabetes)
ほとんどのお米、特に普通の白米はグリセミック指数(GI値)が高いです。日本の白米の場合、GI値80を超えているようです。しかし、バスマティライスはグリセミック指数がかなり低いのです。バスマティライスのグリセミック指数は50~58で、低~中程度です。
いつものご飯を食べた後、眠くなったりだるくなったりする場合は血糖値が急上昇しています。
肥満や生活習慣病を防ぐためにもGI値の低いものを選び、糖尿病の方は、少量のバスマティライスを健康的な食事の一部として摂取することが出来ます。
食物繊維(Fiber)
バスマティライスは、グリセミック指数が低いだけではなく、食物繊維も豊富に含まれています。繊維の摂取量が多いと、2型糖尿病の発症リスクを抑えることが出来ます。バスマティライスに含まれる食物繊維は水溶性で、体内の老廃物を体外に排出する働きがあります。
心臓の健康(Heart Health)
全粒穀物を食べると、心臓病のリスクが低くなると言われています。同じく茶色のバスマティライスを食べると血中コレストロール値を下げる働きがあり、心臓病の危険因子である高血圧のリスクを軽減する効果があります。
がん予防(Cancer Prevention)
茶色のバスマティライスは、白米よりも食物繊維が多く、他の種類の玄米よりも約20%多く含まれています。食物繊維の多い食事は特定の種類のガン、特に大腸がんの発症のリスクを低くします。
また、エストロゲンの生成を抑制するため乳がん予防にも効果的です。
脳の健康(Brain Health)
バスマティライスには、B1(チアミン)を含むビタミンB群が多く含まれています。一日の推奨摂取量の22%が含まれています。チアミンは脳の健康に不可欠で、不足するとウェルニッケ脳症と呼ばれる状態になります。
ビタミンB1と言えば、江戸時代に起きた「脚気 江戸わずらい」が有名ですね。
ちなみに、チアミンは集中力や記憶力を高め、アルツハイマー病や認知症の発症を防ぐことが出来るという研究結果もあります。
グルテンフリー(Gluten Free)
他の穀物とは異なり、バスマティライスにはグルテンが含まれていません。グルテンアレルギーや過敏性腸症候群をお持ちの方は安心して食することが出来ます。
1食分に含まれる栄養素
炊いた白いバスマティライス250ml分に含まれる栄養素
・カロリー 210
・たんぱく質 5g
・脂質 0.5g
・炭水化物 46g
・食物繊維 0.7g
・糖質 0g
・ナトリウム 400mg
他にもバスマティ米にはには多くの重要な栄養素が含まれています。
・ビタミンB1(チアシン)
・ビタミンB6
・銅
・葉酸
・鉄
・マグネシウム
・リン
・亜鉛
成分表について:お米などの穀類には、でんぷんまたは、複合炭水化物が含まれています。お米には、糖質はほとんど入っていません。炭水化物から食物繊維を差し引いたものは、ほぼでんぷん質になります。このでんぷん質は、糖質と同じように血糖値をあげることのできる量に相当します。
最終的な結論
白いバスマティライスに含まれる栄養素は、他の種類の白米と栄養素と似ています。同様に茶色いバスマティ米は他の種類の玄米と同様の栄養素が含まれています。
白米にも玄米にも重要な栄養素が含まれていますが、玄米の方が食物繊維、リン、亜鉛、ビタミンB群を多く含んでいます。茶色いバスマティ米はGI値も低いです。
私は、日本の白米を食べると眠くなったりだるくなります。また、食べ続けると、いつのまにか、体がきつくなりはじめます。疲れだと思って、見過ごしてしまうと、うつ症状のように精神まできつくなってきます。
しかし、白いバスマティライスは、そのような症状がでないことも 私がバスマティライスを選ぶ理由でもあります。消化の方も日本の白米よりも白いバスマティライスの方が良く、胃もたれもなくなります。
・体重を減らしたい方(食物繊維が豊富でありGI値が低いので太りにくくなる)
・生活習慣病を防ぎたい方(GI値が高い食べ物を摂取し続けると生活習慣病である糖尿病や腸ガンなどのリスクが上がるのでGI値の低いものを取り入れる)
・健康を維持したい(将来の健康も考慮して食生活にバスマティ米を取り入れてみる。)
・食べ物が大好きでフーディー思考(多様な美味しい料理が好きな方はバスマティにもチャレンジ。)
バスマティライスの炊き方
蓋つき鍋を使った バスマティライスの炊き方 のレシピです。