多くの家庭菜園では、庭があるのと同じくらいの長い間、インゲン豆を育てている。豆は、緑黄色野菜としても重要なたんぱく質源として使える素晴らしい食品です。インゲン豆の育て方を学ぶのは、難しいことではありません。

つるなしいんげんとは
つるなしインゲンは、家庭菜園で育てるのに最も実用的なもののひとつです。成長が早く、庭の空いたスペースに植えることができ、手入れもほとんど必要なく、殆どの気候で生育し、大量に収穫することができます。
種まきから2~3ヶ月で、おいしい新鮮な豆が収穫できる。つるなしいんげんは、コンパクトに育ち、背丈はあまり高くならない。

つるなしインゲンとつるありインゲン
豆の品種は、2つの異なる方法で成長する。
つるありインゲンは、つるなしインゲンよりも直立して成長する習性があり、(高さ2メートル以上成長することがあります) そのため、垂直なサポートが必要になります。
つるありインゲンは、つるなしインゲンよりも実をつけるまで少し時間がかかります。一度実をつけると、ゆっくりですが、継続的に実をつけます。
実がなりにくいほど暑くなるか、霧で枯れるまで実がなり続けます。
一方、つるなしインゲンは、支柱を必要とせず、一度に大量に実ります。最初の収穫期には、いくつか実がなるかもしれませんが、その後の大量収穫は期待できません。
つるなしタイプの豆は、つるありのタイプの豆に比べて収穫量が1/3程度しか取れません。それでも、農家や家庭菜園家たちは、収穫の利便性と畑から素早く撤去できることから、つるなしインゲンの豆を栽培する傾向があります。
私は、つるありのインゲン豆を育てる方が好きだが、他にもつる性のもの(にがうり・すいか、かぼちゃ)を育てるし、何よりも、つるなしインゲン栽培の利便性に勝るものはありません。
インゲン豆の植え付け場所

私は、密集して他の野菜と一緒にコンパニオンプランツをするのが好きですから、インゲン豆は縁の方に植えます。縁から垂れ下がる実をみるととても美しい仕上がりになります。また、この植え方をすると、インゲン豆が内側に植えた他の野菜に日陰を作ってしまうのを防ぎます。
つるなしインゲン豆は、コンテナでも育てることができます。複数の植物を栽培できるように、少なくとも直径45㎝、深さ30㎝のコンテナを用意します。野菜培養土
に堆肥
を少し混ぜて下さい。
少なくとも、一日6~8時間は、日が当たる場所を選びます。この植物は、果実を形成するために多くの光を必要とします。
つるなしインゲン豆の栽培時期
ほとんどの豆の品種は、気温が18℃ から27℃ の暖かい季節にもっともよく育ちます。暖かい地域にお住いのかたは、晩春にいんげん豆を育て、秋にもう一度植えた方がうまくいくでしょう。
豆は、霧に耐性がないので、春に霧の危険性がすべて去ってから植えるべきです。
つるなしインゲン豆に最適なコンパニオンプランツ
つるなしインゲン豆は、コンパクトで背丈が低いため、網に絡ませるキュウリやトマト、あるいは背丈が伸びるピーマンなどの植物と相性が抜群です。インゲン豆は、土壌に窒素を固定するため、庭全体、特に葉物野菜の健康に非常に効果的です。
つるなしインゲン豆の種の植え方
豆の種まきは、家庭菜園でできる最も簡単なことのひとつです。種は大きく、扱いやすい(穴に種を蒔いたかどうか迷うことがない)。ほんの数日で、小さな緑の芽が土から見えだすだろう。
豆類は根が柔らかく、移植がうまくいかないことが多いので、生育場所の土に直接まくのが最良の方法です。乾燥した豆の種を植える前に、一晩(10~12時間)水に浸し、種皮を柔らかくして発芽しやすくする。
インゲン豆の種を準備するだけでなく、植える前に土壌を整えておくのも良いでしょう。堆肥と菌根菌を少し加えて発芽を早め、インゲン豆が土壌から栄養分を吸収してより早く大きく成長するのに役立ちます。
インゲン豆の種を蒔く際は、2.5㎝の深さの穴を掘り、インゲン豆を入れる。インゲン豆は、4~6㎝間隔、手のひらの長さに1本ずつ植えます。30㎝あるコンテナに4本のインゲン豆を栽培できることになります。
ゆるく土をかぶせて、土の表面が数センチほど湿るまで水をやります。種は10日以内に発芽するはずです。つるなしインゲン豆は、一度にたくさん実るので、継続的に収穫できるよう2週間ごとに種を蒔きなおすことをお勧めします。

インゲン豆に最適な支柱
インゲン豆に網のトレリスは必要ありませんが、支柱は必要です。
コンテナやレイズベッドの端から、インゲン豆の重みで自然に垂れ下がるようにしても良いですが、インゲン豆が土の上に倒れて害虫の侵入する道を作ってしまうのは避けたいです。
支柱と紐を使って、インゲン豆を1本ずつ支柱で支えることもできます。また、インゲン豆の列の両端支柱を2本立て、支柱の間を紐で行き来させて支える方法もあります。
ほかに、「畝立て」と言う簡単な方法があります。株元の周りに有機堆肥を少し押し込んで土を盛り上げるだけです。こうすることで、インゲン豆は成長するにつれて支えが強くなり、より豊かな実をつけます。
つるなしインゲンの育て方
つるなしインゲンを育て、収穫量を増やすために最も重要なのは、定期的な水やりです。植え付け後3~4週間は、特に水やりが重要です。種が発芽する前に土が完全に乾かないように注意しましょう。庭に根付いてしまえば、手入れの手間は少なくなります。
いんげん豆に、週に2.5㎝ほどの水をあげる
インゲン豆は週に少なくとも2.5㎝ほどの水を必要とします。雨があまり降らない場合は、水を上げましょう。水は、葉ではなく根に集中させ、カビの発生を防ぎます。
暑い日にはインゲン豆に日陰を作る
インゲン豆は暖かい場所をこのみますが、32℃を超えると花が落ちてしまうことがあります。(つまり実がならない)特に、暑い日は、畝覆いや遮光布を使って植物を守ります。
堆肥を加える
豆は窒素を土壌に固定するので、健康な土壌で育てている場合は肥料を与える必要はありません。私は生育期の途中で堆肥を入れるのが好きです。
害虫の侵入を防ぐ
葉の裏を定期的にチェックし、害虫を早めに捕まえます。アブラムシを見つけたら、ホースで強く水洗いする。害虫に侵された葉や黄色くなった葉は(剪定)取り除く。かぶの1/3以上 剪定する必要がある場合は、ストレスを受けた株を庭から撤去し、新しい株を植え始めたほうがよいでしょう。
つるなしインゲン豆の収穫時期
ほとんどのつるなしインゲン豆の品種は、わずか55~65日で収穫できます。成熟までの予想日数は、種子のパッケージに記載されています。種を蒔いた日から数えて、カレンダーに印をつけたり、スマートフォンのリマインダーを設定したりしましょう。
種に袋に記載されている、収穫時のさやの長さを確認するのも良いです。さやの希望する長さ(例えば15㎝)になったら、収穫の時期です。これは通常、花が咲いてから1~2週間後です。(ちなみにその花は食べられます!)

つるなしインゲン豆の収穫方法
清潔な剪定はさみ、カッターを使って(私は手で摘み取っている)植物を傷つけないようにさやを収穫します。さやを茎から離し、さやのすぐ上を切ります。茎は少し残しておきます。
適切な時期に、ちょうどよい大きさのさやが3~4個しかないこともあります。収穫できるさやだけ収穫し、きれいに洗って保管し、残りのさやが数日後に収穫できるのを待ちます。
今は収穫できるさやが少ししかなくても、一番大きな実を摘むことで、残りのさやを成長させやすくなります。インゲン豆の収穫時期には、こまめに収穫するようにします。
いんげん豆は新鮮なまま、または、軽く湯通しして、冷凍保存して後で楽しむのも良いでしょう。